小児腎臓科

小児腎臓科とは

小児腎臓科は、子どもの腎臓・尿路・膀胱に関する病気や症状を専門的に診る診療科です。
腎臓は体内の老廃物を尿として排出する重要な臓器であり、子どもの成長や発達にも大きく関わっています。
お子さまの検尿で異常が見つかったり、排尿に関する悩みがある場合は、早めの受診をおすすめします。

こんな症状ありませんか?

  • 健康診断や学校検尿で「血尿」「蛋白尿」と言われた
  • 夜尿(おねしょ)が続いていて心配
  • 尿の回数が多すぎる・少なすぎる
  • 腎臓や膀胱に異常を指摘されたことがある
  • 包茎や排尿時の痛みがある

主な症状・疾患について

血尿

血尿とは、尿の中に血液が混じっている状態を指します。尿が赤く見える「肉眼的血尿」のほか、見た目では分からず検尿で初めてわかる「顕微鏡的血尿」もあります。血尿の原因はさまざまで、膀胱炎・尿路感染症・尿路結石・腎炎・激しい運動などが考えられます。子どもの場合、特に腎臓の病気の初期サインであることもあるため、再検査や超音波検査などの専門的な評価が重要です。「検尿で異常を指摘されたが元気そうだから大丈夫」と放置せず、一度小児腎臓科での診察をおすすめします。

蛋白尿

蛋白尿(たんぱくにょう)は、本来おしっこには含まれない「たんぱく質」が出てきてしまう状態です。たんぱく質は体をつくる大切な成分ですが、腎臓(じんぞう)の働きが弱くなると、おしっこに混ざって出てしまうことがあります。運動のあとや熱があるときに一時的に出ることもありますが、何回か続いて見つかる場合は注意が必要です。見た目ではわかりにくいため、学校の尿検査などで見つかることが多く、そのままにせず病院で検査を受けることが大切です。早めに原因を見つけて、必要な治療や生活の見直しをすることで、将来の健康を守ることができます。不安な場合は小児腎臓科での受診をおすすめします。

夜尿症(おねしょ)

夜尿症(おねしょ)は乳幼児期にはよく見られるものですが、5歳を過ぎても頻繁に続く場合は「夜尿症」と診断されます。夜尿症は、体の発達の過程で自然に改善することもありますが、生活習慣や睡眠、膀胱の働き、ホルモン分泌、ストレスなど、さまざまな要因が関わっていることもあります。当院では、問診や必要に応じた検査を通じて、お子さまの状態を丁寧に確認し、それぞれに合った治療や生活指導を行っております。夜尿はご家族の悩みになりやすい症状のひとつですが、決してめずらしいことではありません。焦らず、前向きに一緒に改善を目指していきましょう。

夜尿症(おねしょ)外来

昼間尿失禁

昼間尿失禁とは、日中の活動中におしっこが漏れてしまう状態を指します。たとえば、遊びや勉強に夢中になってトイレに行くのを忘れてしまい、間に合わずにもれてしまうケースや、急に強い尿意が来て間に合わないケースなどがあります。排尿をコントロールする機能が未熟なことが原因の場合もありますが、膀胱の収縮や感覚異常、便秘の影響など、さまざまな要因が関係していることがあります。また、学校生活や友人関係のストレスなど、心理的な要素が背景にあることもあります。ご家族だけで「そのうち治るだろう」と様子を見るよりも、専門医の診察を受けて原因を見極め、必要に応じて排尿訓練や生活指導を行うことで、早期の改善が期待できます。

水腎症

水腎症は、腎臓に尿がたまって腫れてしまう状態です。本来、腎臓で作られた尿は尿管を通って膀胱へ流れますが、この流れが何らかの理由でスムーズにいかなくなると、腎臓内に尿が逆流または停滞して腫れます。多くは生まれつきの尿管や膀胱の異常によるもので、胎児期新や乳児期のエコーで発見される場合や尿路感染症をきっかけに発見されます。軽度であれば経過観察のみですが、重症の場合は腎機能の低下を防ぐために治療や手術が必要になることもあります。症状が出にくい病気ですが、早期発見・早期対応が将来の腎機能を守る鍵となります。

包茎

包茎とは、陰茎の先端(亀頭)が包皮に覆われていて露出できない状態です。幼児期ではほとんどの男の子が包茎であり、成長とともに自然にむけるケースがほとんどです。しかし、以下のような場合は小児腎泌尿器の専門的な診察が望まれます。

  • 排尿のたびに腫れて痛がる
  • 繰り返す包皮炎(赤くなったり、腫れたりする)
  • 排尿の勢いが極端に弱い
  • 中学生以降でも全くむけない

必要があれば、ステロイド軟膏の外用治療や、稀に手術(環状切開術)を検討する場合もあります。
保護者の方だけで判断せず、お子さまの様子を見ながら気になることがあればご相談ください。

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